プロジェクトでパワーって……。 小学生が考えそうな名前。
意外や意外すごく良かったよ。
すっごく男心をくすぐる感じ。
スーパーヒーローものに分類されるのかもだ けど、子供向けじゃないかな。
イントロダクション
摂取したものに5分間だけヒーローのようなスーパーパワーを与える薬物、”パワー”をめぐるお話。
発現する能力は擬態とか硬化とか、野生動物が持つ能力に似ていて、さらになんの能力が発現するかわからないかったりする。
『ワンピース』で悪魔の実のゾオン系だけで、ヒーロー映画をしてみましたって感じ。
たぶん制作者はワンピースのことなど1mmも頭をよぎらなかったと思うが、ワンピースの物語を換骨奪胎したら、こんな大人向けの作品が作れるのだと思うと、なんて言うのかな、物語づくりの夢が広がるね。
換骨奪胎
先人の詩や文章などの着想・形式などを借用し、新味を加えて独自の作品にすること。
キャスト&スタッフ
主演はジェイミー・フォックス。
単身”パワー”の出どころを追う男。なんのために”パワー”を追っているかは、徐々に明らかになる。
生身で能力者と渡り合えるくらいのタフガイ。
おれ的にはタランティーノの『ジャンゴ 繋がれざる者』のジャンゴとか、アメイジングスパイダーマン2のエレクトロ。他は『ベイビードライバー』のバッツ。
最近だと『黒い司法 0%からの奇跡』のウォルター。
強面の割になよっとしたイケてない役から、そのまんまのチンピラっぽい役まで出てる作品が多彩。
ちなみに今作では完全にチンピラ。
共演はジョセフ・ゴードン=レビット。
ニューオリンズ警察の刑事。パワーを摂取した超人化した犯罪者と戦うには、同等の能力が必要だと考えている。
なのでパワーの売人と繋がっており、横流ししてもらっている。
パワーを摂取した際の能力は硬化。硬化した際は銃撃にも耐え、拳でコンクリートをかち割る。
『インセプション』でくるくる回転するホテルの廊下で戦ってたあのイケメンの人ね。他にノーラン映画だと『ダークナイト ライジング』に出てたね。
あとは映画『モテキ』のパクリ元の名作『(500)日のサマー』とか、『スノーデン』の伝記映画にも出てました。
わりと知的でスマートな役が多めなんだけど、今回はチンピラなタフガイ。
髭面のジョセフ・ゴードン=レビットをはじめて観た気がする。
個人的な思いとしては、好きなのでもっと売れて欲しい!
あらすじ
摂取した者に5分間だけ超人的な能力を与える謎の薬”パワー”。謎の組織によって製造されたその薬は、瞬く間に街中に拡がり、その能力を利用した犯罪も多発し始める。薬物の背後にある謎の組織から娘を救うために”パワー”の供給元を追う特殊部隊出身の元兵士(ジェイミー・フォックス)、”パワー”による犯罪を一掃すべく行動する地元警官(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)、そして、母親のためにお金を必要としている売人の少女(ドミニク・フィッシュバック)が、協力して”パワー”の脅威に立ち向かう。
レビュー
観る前はナメていたけど、めちゃくちゃ面白かったです。
ふつうのスーパーヒーロー映画って困っている人を助けたり、ヒーローが暴力をふるっていても痛々しく感じることなくむしろ爽快。
だけど『プロジェクト・パワー』の世界では、スーパーパワーを持つやつは人を助けないし、使用目的が犯罪っていうね。
スーパーヒーローの能力を持つのが、主に犯罪者というのが新しい。
ただし、どんな能力が発現するかはわからないし、能力も五分しか続かず、
過剰摂取すると死に到るので、デメリットも多い。
その能力で金儲けもしようとせず、聖人君子やなあ。
スーパーパワーを手に入れたものが能力を主に自分の欲望のために使うという点では、
この前の映画『透明人間』に近いかも。

映像表現もすごいです。
最初に出てくる犯罪者の能力は人体を発火させて燃える男になるんだけど、そのCGのクオリティがすごくて、メイキング映像を観るまでは本当に人を燃やしているのかと思ってた。
パワーを摂取して能力が発現するシーンの映像といいスタイリッシュな映像が多い。

おれ的スコア
劇場でやっていたら、劇場で絶対に見てる。
むしろ大画面で観たい!
NETFLIXで気軽に見れるので、騙されたと思ってぜひ観て!
この映画が好きな人へのおすすめ作品
『ザ・ボーイズ』
Amazonプライムビデオのオリジナルドラマ。
今までのヒーロー映画の定石を逆手にとった設定は本作にも通じる。
予告編