会えない時のために、こんにちは、こんばんは。そしておやすみ。どうも、かず(@eigablog_kazu)です。
今日はシリーズ最高傑作の、『007/スカイフォール』を紹介します。
007シリーズってシリーズが多くてどれから観たらいいか悩みますよね。
シリーズならではのお約束があったりして、そういう所は熱烈なファンだけが盛り上がっているイメージ。
ご新規さんは頭にクエスチョンマークが浮かんだりします。
なんだか初心者さんは、観るのに及び腰になっちゃいますよね。
おれの場合はガンダムシリーズが、それにあたります。どれから観たらいいかわからない。
というわけで、007シリーズを初心者さんにもわかりやすく体系的にまとめ、解説をしたようなブログを作ろうと思いました。
なので007シリーズに入門してみたい人や、観ていて頭にハテナが浮かんだ人は読んでみてね。
まだまだ今から少しづつ007シリーズを予習復習すれば、数年に一度の新作公開というお祭りにアナタも参加できます!
一緒にお祭りに参加しよう!
『007/スカイフォール』は美しい映像やが見どころです!
またリアル路線のアクションにさらに磨きがかかりました。
これを書いている今となっては、昔の話ですが007シリーズの50周年記念作品でもありました。
本作を端的に表すと!
- ストーリーがほぼ仕切り直しなので、初心者さんもここから観ればOK!
- シリーズ屈指の美しい映像(⇦撮影がロジャー・ディーキンス!)
- ボンドの祖国イギリスを舞台にした作品。
あらすじ
MI6のエージェントのジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、NATOの諜報(ちょうほう)部員の情報が記録されているハードドライブを強奪した敵のアジトを特定し、トルコのイスタンブールに降り立つ。その組織をあと少しのところまで追い詰めるも、同僚のロンソンが傷を負ってしまう。上司のM(ジュディ・デンチ)からは、敵の追跡を最優先にとの指令が入り、後から駆け付けたアシスタントエージェントのイヴ(ナオミ・ハリス)と共に、敵を追跡するボンドだったが……。
(シネマトゥデイより引用)
予告編
(ほぼ)ネタバレなしのレビュー

完璧なオープニング
斃れた、今際の際のMI6の同僚ロンソン。 もうすぐ”元同僚”になりかけている。 応急処置をして、救うべきか。 逡巡する間もなく、イヤーモニターに響くMからの司令。 「追って!」 ロンソンが元同僚になることは、確定のようだ。 イスタンブール。ボンドは砂埃が舞う、街路に躍り出た。 見計ったようなタイミングで、MI6のエージェント”イヴ”と合流してくる。 ボンドはロンソンの最後の寂しそうな表情を、頭から追い出した。
映画冒頭をなんとなく小説にしてみた。
すべてを小説みたいにしたら、どえらい分量になるのでこの辺にしておく。
だけど、そのくらいの情熱を傾けてもいいかなって思うくらいに、『007/スカイフォール』のオープニングは完璧だと思う。
静的なロンソンの今際の際から、すぐさまカーチェイスに発展。
さらにはバザールの屋上をバイクで疾走するチェイスシーン。
そこから電車の屋根の上での格闘。
(ちなみに屋根の上でアクションシーンは、ダニエル・クレイグ本人が挑んでいるらしい)
しかも張り詰めたアクションだけでなく、要所要所にユーモアを挟むことも忘れない。
個人的には電車に飛び込んでから、スーツのカフスを直すシーンが好きだ。
行き着く暇もないボンドのアクションは、一発の銃声で無常にも終了する。
イヴの放った弾丸は敵であるパトリスではなくボンドを捉え、ボンドは遥か真下の河川に真っ逆さま。
『007/スカイフォール』は編集の緩急の付け方が気持ち良すぎる!
さらにお馴染みのタイトル・シークエンスにそのままシームレスにつながる気持ちよさ。
女性と銃が出てくる伝統に則りつつも、これから起きることを予告するようなタイトル・シークエンス。
さらに銃撃され落下し瀕死の淵を彷徨う、臨死体験をボンド目線で描いているあたりが気が利いてる。
何度見ても飽きない完璧なオープニングである。
今までのボンド映画になかったもの→美しさ!

『007/スカイフォール』はとにかく観ていて気持ちがいい。この正体はなんだろうと考えた結果。
- 映像の美しさ
- 緩急の付け方のうまさ
- 劇版(音楽)のシンクロ
に集約されると思う。
映像の美しさに関しては、左右対称でシンメトリックな構図や影を使った演出が多い。
文字にしてしまうと味気ないけどね。
だけど静止画にして切り取っても絵になる構図が非常に多い。
これはサム・メンデス監督の『007/スペクター』、『1917 命をかけた伝令』にも通じる。
これは撮影ロジャー・ディーキンスの腕が大きいでしょう。
また舞台となる都市を色で捉えている点も見逃せない。
- 黄色を基調したトルコ(イスタンブール)。
- ブルーを基調した上海の街並み。
- 赤を基調したカジノの華やかさ。
- スカイフォールの灰色とかね。
『007/スカイフォール』の劇版=上映時間!?

そして、音とのシンクロ!
本作の劇版はトーマス・ニューマン。
『007/スカイフォール』では画面でのキャラクターの動きに、鳴っている音楽が完全にシンクロしている。これが本当にすごい。
普通の映画の音楽の付け方を知らねいけど、恐らく普通は映画と同時進行(もしくはラフに編集した状態で)作曲家に作曲をお願いしているのでしょう。
『007/スカイフォール』の場合は完全に編集が終わった状態で、作曲家にシーンにマッチしアクションとシンクロする音楽を作曲しているのでしょう。
そういう意味では本作の劇版(サントラ)は、142分58秒(=上映時間)の一曲と言っても過言ではない。
この音楽とキャラクターの動きがマッチしているのがとにかく観ていて気持ちがいい。
ちなみに撮影のロジャー・ディーキンスも音楽のトーマス・ニューマンも本作でアカデミー賞にノミネートされています。
まとめ

007シリーズ最高の出来栄えじゃないでしょうか!
個人的にはベスト・ボンド映画で、何回もブルーレイを観ています。
しかし、シリーズ屈指のシリアスな話運びなので、何も考えずに楽しめるような映画ではありません。
ちなみに本作でボンド映画がシリアスになりすぎた反動からか、次作の『007/スペクター』では若干の揺り戻しが起きます。
おそらく2015年のスパイ映画『キングスマン』がポップな出来なのも、『007/スカイフォール』へのアンチテーゼでしょう。