そしてゲーム版は、原作小説よりも後の世界のお話です。
自己紹介
極力ネタバレなしで、良さを伝えることをモットーにしています。
神戸市内でよく映画を見てます。
プロフィール
こういう人にオススメ
・剣と魔法のファンタジーに燃える!
・子どもにはちょっと不適切な、オトナ向けの描写とか好き
・大人の男女同士のウィットに富んだ軽妙なやりとりとか最高
・『ゲーム・オブ・スローンズ』の次を探している。
イントロダクション
ポーランド出身の作家アンドレイ・サプコフスキによる小説です。
時系列
ウィッチャーの時系列は以下のようになっています。
『The Last Wish』(未邦訳の短編集)
『Sword of Destiny』(未邦訳の短編集)
『ウィッチャーⅠ エルフの血脈』
『ウィッチャーⅡ 屈辱の刻』
『ウィッチャーⅢ 炎の洗礼』
『ウィッチャーⅣ ツバメの塔』
『ウィッチャーⅤ 湖の貴婦人』
そしてゲーム版に続きます。
NETFLIXで配信されているドラマ版は、未邦訳の短編集を原作にしています。
時系列的にも一番最初ですし、最もカジュアルに観れるんじゃないでしょうか。
ちなみに今回紹介する長編の一作目『ウィッチャーⅠ エルフの血脈』の最初には、未邦訳の短編集のざっくりとしたあらすじが載っているので、ここから読んでもまったく問題ありません。
ちょっとだけゲーム版のお話
ちなみに『ウィッチャー』のゲーム版は世界中で大ヒットしています。
3000万本近く売れたはず。
ジャンルはアクションRPGなんだけど、キャラクター同士が昔からの知り合いで懐かしみ合ったりするのは斬新だったけど!
用語解説&登場人物紹介
ウィッチャー:変異誘発剤によって、遺伝子改良して作られた魔法剣士。金で魔物退治などを請け負っている。
天体の合(ごう):かつて起きた宇宙規模の大変動。これにより人間、怪物、エルフなどの世界が一つに重なり合った。魔法もこの時に世界にもたらされた。
ウィッチャー
ゲラルト:本作の主人公。<白狼>とも呼ばれる。白髪のウィッチャー。魔法剣士であり簡単な魔法なら使用することができる。リヴィアのゲラルトと呼ばれることも。リヴィアは地名であり、本作の登場人物は出身地が二つ名になっていることが多い。非常にモテて、いろんな女性キャラクターと関係を持っている。
シリ:本作のヒロイン。別名、驚きの子。滅びた国シントラのキャランセ女王の孫娘。一作目の時点では父親は不明。
(ゲームを遊んだので、誰が父親かはおれは知ってるけど!)
ゲラルトに救われ、父親のように慕っている。
“源流”と呼ばれる非常に強い魔力を持つらしいが、まだ開花はしていない。
ベセミル、コーエン、ランバート、エスケルと本作には他にも多くのウィッチャーが登場する。
魔女
イエネファー:リラとスグリの香りがする香水をつけた、黒髪の美しい魔法使い。別名ヴェンガーバーグのイエネファー。
かつてゲラルトと恋仲だった。シリに魔法の指南をする。
トリス・メリゴールド:魔女。かつてゲラルトを誘惑した。修行の際にシリにきつく当たりすぎるウィッチャーたちに、お灸を据える。それ以外は本作ではいいことなし。
フィリパ・エイルハート:動物に変身できる能力を持つ。冷徹。先の2人の魔女がゲラルトと友好なのに対して、フィリパは非常に冷たい。
ゲラルトを取り巻く人物
ダンディリオン:吟遊詩人。プレイボーイ。
リエンス:シリを追う暗殺者。
ディクストラ:レダニア国の諜報部長
エムヒル・ヴァル・エムレイス:南方の大国ニルフガード帝国を統治する皇帝。
その他の種族
ドワーフ:人間から迫害を受けている。
エルフ:長命でかつて人間に魔法を教えたとされる。ウィッチャーシリーズでは、わりと敵側。スコイア=テル(リス団)と呼ばれる、ゲリラも登場する。
世界
ケイドウェン:首都はアルド・カレイ。ゲラルトたちの拠点であるケィア・モルヘンがあるのはこの国。
レダニア:首都はトレトゴール。学術都市オクセンフルトがある。
テメリア:首都はヴィジマ。シリが通う学校であるメリテレ寺院があるのはこの国。
エイダーン:首都はヴェンガーバーグ。
ニルフガード:皇帝エムヒルが統治する大国。四王国と戦争状態にある。シリの出身であるシントラは、征服され属州になっている。
レビュー
まずオススメかどうか……
一巻はまだまだ物語の導入部分といった感じです。
ゲラルトが活躍するシーンも最初の方は少ない気がするので、人によっては序盤でつまづくかも。
ゲーム版を先に遊んでいたので登場人物のがゲーム版の見た目で頭の中を動き回りますが、これをいきなり読むと国や人々の名前が覚え切れないような気がします。
なので、まずはゲーム版やNETFLIXのドラマ版で気にいったら、深堀する意味で小説にも挑戦するくらいがいいかもね。
またゲーム版もそうでしたが、全体としては一本のメインのストーリー(暗殺者リエンスとの対決)があるものの、短編集の集合体みたいな作りです。
そしてゲラルトは能力的には、レベル100みたいな最初から最強の存在。
なので、周囲の目を通してゲラルトの強さが読者に伝わる仕組みになっています。
キャラクターの成長を見守る(応援する)という意味では、シリちゃんがそれを担う構成です。
おれ的に好きなところ
種族間の差別など、現実にも通じる世界観。
ちなみにおれは日本の小説よりも、海外作品を日本語訳した小説を読むことが圧倒的に多いのですが、非常に丁寧に訳されていて読みやすかったです。
大人同士の粋な会話もオシャレでかっこいいよね。
あと『ゲーム・オブ・スローンズ』然り、架空の世界を舞台にしたファンタジーで好きなのは、独特な比喩表現だったりします。
例えばだけど、現実世界で誰かが突進してくるシーンがあったとする。そしたら「まるで車のような勢いで……」みたいになるかもしれない。
だけどファンタジーの世界には車がないので「まるで“獅子”のような勢いで……」みたいに、その世界にあるもので比喩する。
こう言うのが、たまらなく好きなのよね。
おれ的スコア
これからの展開に期待!
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